フィルム文化を存続させる会

8ミリを代表とするフィルム文化衰退への対抗策を考える
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9.18 上映会&シンポジウムVOL.1 配布資料

「フィルム文化を存続させる会」上映会&シンポジウム VOL.1 

 15:00  8ミリフィルム傑作選(1)〜エクスペリメンタルな試み〜
『Return To Forever』 乙部聖子 8mm 1972年 10分 (サイレント版)
 ジャズピアニスト、 チック・コリアの同題のアルバムへのオマージュ。
 静寂→狂騒→静寂→……。
 永劫に続く死と生のリフレイン。
*乙部聖子略歴
 1971年個人映画製作開始。1979年アニメーション映画、1980年VTR作品、1984年
 水中映画、1986年パフォーマンス映画、1989年映像インスタレーションに着手。
 上映歴
 1985年 「日本現代美術オーストラリア巡回展」
 1987年 「イメージフォーラム」にて映像個展
 1988年 「アニメ進化論—日本の実験アニメの現在」
 2003年 「ブラッケージ・アイズ 2003-2004」

『陰陽 第三版』 荻原貴之 8mm 2003年 10分
 自家現像+デジタル擬似8ミリフィルムによる作品。フィルムとコンピューターの激突! デジタルに対するどうしようもない違和感(拒絶反応?)をフィルムに刻む。
*荻原貴之略歴
 1998年、小池照男氏主催の映像ワークショップに参加し、映像制作を始める。
 同ワークショップスタッフ、講師を経て現在に至る。神戸在住。
 ハンガリーレティナ国際映画祭2003で上映

『連続四辺形』 原田一平 8mm 1987年 13分
 この作品は8mmフィルムの小さな1コマを35mmスライドフィルムにブローアップ
 し、そのフィルムをカッターで切り貼りして1コマずつイメージを合成したのち、再び
 8mmカメラでアニメーション撮影しています。
 今どきの作業ならば素材をスキャンしてパスでマスクをきり、レイヤーを重ね、そのレ
 イヤーをシーケンスに展開してレンダリング、という工程になります。
 PC創世記に手作業で制作されたこの作品の工程がデジタルでの作業に置き換えられる
 ことが重要なポイントです。
 多くの合成・編集ソフトや3DCGのアニメーション機能はノーマン・マクラレン流のア
 ニメーション理論でプログラムされています。用語はもちろんのこと、オプチカルプリ
 ンターの工程、レンズの口径やf値、フィルムのタイプ番号やジェル、編集バサミにい
 たるほとんどがプログラム化されています。
 つまり最先端のデジタル映像技術はフィルムを基本にしているということです。
 この作品でえがかれている時代を隔てた親子のホームムービー同様にフィルム文化の
 DNAはデジタルに受け継がれています。
 もし「フィルムなんて古臭いメディア。これからはデジタル。」とか言われたら「ドル
 ビーデジタルのデータがどこに保存されているか知っていますか?」と切り返すといい
 かもしれません。
 根っこのフィルムをなくしては実は育ちません。どうか、目先の利益にとらわれず未来
 を見据えてほしいものです。
*原田一平略歴
 東京生まれ。小学校4年の時、「これから一生、日記のように毎日、詩を書く事。」と
 いう宿題がだされて以来、今でも映像で詩を書き続けている。
 小学校6年の時、それが一生ではなく一週間の間違いだと気付く。
 www.digifilm.tv
 主な受賞・上映歴
 『連続四辺形』 1987
 イメージフォーラム・フェスティバル1987一般公募部門入賞
 『これまでのあらすじ』 1996-98
 第17回バンクーバー国際映画祭
 ドラゴン・アンド・タイガー・アワード、ノミネート
 『Oz Mix』1999
 サンフランシスコ国際映画祭 ゴールデン・ゲート・アワード2000、
 ミュージック・ビデオ部門受賞。
 第42回オーバーハウゼン国際短編映画祭
 インターナショナルコンペディション・ノミネート

『しょわしょわ』 黒川通子 8mm 1996年 1分  (サイレント) 
 フィルムからおこした写真を合成してコマ撮りしたアニメーションです。
 「腕」を一コマずつ切り取るのは大変でしたが楽しかった思い出があります。
*黒川通子略歴
 明治学院大学文学部芸術学科在籍中に、イメージフォーラム付属映画研究所第17期卒業。
 現在、財団法人多摩市文化振興財団に勤務。
 『しょわしょわ』がイメージフォーラムフェスティバル1996入選

『いどうだいすき』芹沢洋一郎 8mm 1991年 23分
 移動のおもしろさは、何かに近づいていく事と何かから遠ざかる事が同時に起きること
 だ。作った部分と生の部分、管理された部分とはみだした部分、それらが不細工につな
 がった生き物みたいな映画を作りたかった。人の人格のように!
*芹沢洋一郎略歴
 処女作『まじかよ?』がPFF81、『間男』でIFF90入賞。映画手法と人間存在の一致を
 めざした『合成人間』('93) 『ダイレクトライト』('95) は多数の海外映画祭で招待上映
 される。『殺人キャメラ』('96) でサンフランシスコ映画祭ニュービジョン賞受賞。
 

 16:00〜18:00 
 シンポジウム(1)「8ミリフィルム文化を語り尽くす!」
 パネラー
 波多野哲朗(映画研究家)
 映画研究者。専門は映画の理論・歴史の研究で、長年東京造形大や日大藝術学部の教授
 として映画の作り手や研究者の育成に励んできたが、近年教え子からつぎつぎと注目すべ
 き映画監督が輩出するに及んで喜び、かつ多少の嫉妬をおぼえ、みずからも俄かに映画作
 りをはじめる。   

 昼間行雄(映像作家)
 1961 年生まれ。東京造形大学デザイン学科卒。約20年間に渡り、8ミリ、16ミリ、ビデ
 オ等での作品制作を行ない、水由章とともに「映像実験誌Fs」を発行。また、教育普及
 活動として映像ワークショップなども手掛ける。現在は、日本大学芸術学部映画学科
 等で講師として後進の指導にあたる。映像技術と表現、アニメーション、メディア教育
 などを研究テーマとし、著書に「改訂版ファンタスティック・アニメーション・メイキン
 グ・ガイド」 (マガジン・ファイブ/2005)他がある。日本アニメーション学会理事、
 日本アニメーション協会理事、日本映像学会会員。

 原将人(映画監督)
 麻布学園高校在学中の1968年『おかしさに彩られた悲しみのバラード』で第一回フィル
 ム・アート・フェスティバル東京のグランプリ、ATG賞を受賞。
 古事記をモチーフにしたロードムービー「初国知所之天皇」('73)や、俳句を詠みながら
 『奥の細道』の道程を辿った『百代の過客』('93)、『MI・TA・RI!』('02)などの音楽と肉
 声によるライブ上映を行う。劇映画として『20世紀ノスタルジア』('97) を監督。
 現在は『仲よき事は美しき哉』を制作中。  

 司会:黒川芳朱(映像作家)


 18:30  8ミリフィルム傑作選(2)〜パーソナルな多様性〜
『U・O』関根博之 8mm 1992年 22分 
 シングル8/撮影場所:府中市浅間町/音楽:関根博之
 '92年の春、小金井市前原町に越してきた。ある日アパートから府中に向かって明子と散歩
 に出たおり、巨大な廃墟に出くわした。そこは府中市浅間町(せんげんちょう)
 にある元米軍基地で、長い間野ざらしになっていた様子だ。バス通りや基地を囲むフェ
 ンス、民家の塀などいたる所に「斎場建設反対!」のプラカードが下がっている。現
 在、基地の大部分は公園や緑地になっている。そこに府中市は斎場を作る計画なのだが
 周辺の住民が猛反対していて、そのゴタゴタのおかげでこの廃墟は手付かずのまま残っ
 ているらしい。後日、私はカメラを持って、まだ暗いうちに家を出ると、歩いて30分ほど
 の現場へ向かった。車の往来が切れたところを見計らって門をよじ登り、中に入り込むと
 落ち着ける場所を探して明るくなるのを待った。ちょうど新緑の季節であり、廃墟の中の
 緑の美しさにほれぼれする。広大な敷地の中に工場、倉庫、事務所、マーケット、宿舎、
 家族用住宅などが点在している。この基地には巨大なレーダーアンテナが二つ、空を睨
 んで聳え立っていた。この印象が強烈で、これをフィルムで活かせたら、と思った。この
 撮影中に愛用のカメラの調子が悪くなり、思うように撮影が進まなかった。なおタイトル
 の『U・O』とはUnidentified Object(未確認物体)の意味である。
*関根博之略歴
 1957年東京生まれ。'81年多摩芸術学園映画学科卒業。『少年たちの夢』がPFF入選
  ('82)。名器キャノン518SVで廃墟を撮影した代表作『U・O』、『六本木の廃墟』 
  ('92)、『MAYA』('01) が山形国際ドキュメンタリー映画祭で上映される。

『なかのあなた いまのあなた』 土居晴夏 8mm 1985 8分
 …こんなに沢山の人ごみの中から今でも私はあなたを見つけ出すことができる気がする。
 でもはたして、あなたは私を見つけることができるだろうか。いるはずのない「なかのあ
 なた」ともし再会したら、私は声をかけられるだろうか…(Naより)
*土居晴夏略歴
 1962年神奈川県生まれ。東京芸術大学美術学部卒業、イメージフォーラム付属映像研究
 所9期卒。在学中制作の「なかのあなた いまのあなた」が86PFF入選・トリノ国際ヤング
 映画祭外国8mm部門最優秀賞受賞。90年フォークユニットHALUKA結成、音楽活動を
 う。

『AgA』関口和博 8mm 1986年 2分30秒
 オスカーフィッシンガーが行った方法に動きを加えてダイナミックにしました。
 生理的な動きをトレシングペーパーに描き、かさねて撮影する事によってイメージが残
 像を伴っているように見えます。

*関口和博略歴
 1978年 アニメ−ションファクトリ− 東京アルタミラ
 1982年 ANIMATION WAVE 82 関口+IKIF企画制作 東京がらん堂
 1983年 現代アニメ−ション展 埼玉県立近代美術館主催
 1984年 ユ−メディアシンポジウム参加 スエ−デン ヘルシンボルグ
 1988年 ART NOW 88 朝日新聞社主催 兵庫県立近代美術館
  11月上海国際アニメ−ションフェスティバル 中国 上海
 1988〜89年「日本実験映画」全米巡回上映
 1989年 アニメあらかると 神奈川県立川崎市民ミュ−ジアム
 1993年 RETINA'93 INTERNATIONAL EXPERIMENTAL-FILM AND VIDEO FESTIVAL
 1994年 第5回国際アニメーションフェスティバル広島
 1995年 日本の実験アニメーション 横浜美術館主催
 2000年 第8回国際アニメーションフェスティバル広島
      韓国PISAF2000
 2001年 PERSONAL VISION 2001 神戸アートビレッジセンター
      FAN Interrnational Animation Festival 英国
 2002年 1st International Festival of Animated Films ギリシャ
      ラディカル・イマジネーション 世田美術館主催
 2005年 横浜トリエンナーレ

『シナリオ山口百恵の背信』長崎俊一 8mm 1985年 35分
 いつか作られるだろう映画『山口百恵の背信』のイメージをくっきりさせる為に、
 8mmでその断片が撮影される。
 劇映画とも撮影現場のドキュメントともつかない作品。
*長崎俊一略歴
 シンポジウムパネラーの欄を参照のこと。


 19:40〜21:30
 シンポジウム(2)「8ミリ文化の継続に必要な活動とは何か?」
 パネラー
 緒方明(映画監督)
 1959年佐賀県生まれ 高校時代に8ミリを撮り始め、福岡大学在学中に石井聰亙監督
 と出会って上京。石井作品の助監督をつとめながら、『東京白菜関K者』(80年・8ミ
 リ・62分)を監督。この作品がPFF81で入選。その後、CM、ミュージックビデオ、TV番組
 を多数演出、90年代にはTVドキュメンタリーを中心に活動。2000年『独立少年合唱団』 
 を劇場公開した。この作品はベルリン国際映画祭で最優秀新人監督賞にあたる
 「アルフレッド・バウアー賞」を日本人として始めて受賞。『いつか読書する日』 
 ('04)も高く評価される。
  今秋公開に『饗宴 〜重松清原作「愛妻日記」より〜 』('06) 。

 長崎俊一(映画監督)
 1956年、神奈川県生まれ。高校時代より8mmで自主映画を撮り始め、日本大学芸術学
 部映画学科在学中の78年に撮った16mm作品『ユキがロックを棄てた夏』が「ぴあ」の自
 主制作映画展(現在のPFF)に入選し、そのスタイリッシュな演出と卓抜した人間描写で
 一躍注目を浴びる。その後、『ハッピーストリート裏』('79)などが映画評論家の絶賛を受
 け、82年、ATG作品『九月の冗談クラブバンド』で劇場用映画デビュー。86年にはロバー
 ト・レッドフォード主宰のサンダンス・インスティテュードに日本人として初めて招かれ
 る。その時の経験を基に、帰国後、サイコ・サスペンス『誘惑者』('89)を発表、バンクー
 バー映画祭、シドニー映画祭などに招かれたほか、ニューヨークでは劇場公開された。
 時流に流されることなく、自分の撮りたい、心の壁を照射するような題材を追い求めつづ
 け、『ロックよ、静かに流れよ』('88)、『ナースコール』('93)、『死国』('99)などの話
 題作から、『柔らかな頬』('01/BS-i)、『李歐』('01/WOWOW)といったTVドラマに至る
 まで、常に完成度の高い評価を集めている。その他の代表作に映画『ロマンス』('96)、
 『ドッグス』('99)、『8月のクリスマス』('05)などがある。

 瀬々敬久(映画監督)
 『課外授業・暴行』(89) ピンク映画で商業映画デビュー。´'97年には『雷魚』で一般
 映画に進出。その後『HYSTERIC』('00)、『MOON CHILD』 ('03)、『ユダ』('04)
 など。今秋公開に『サンクチュアリ』。

 司会:大久保賢一(映画評論家)
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by film-expression | 2006-09-20 23:32 | イベント

9.18 上映会&シンポジウムVOL.1

9月18日(月・祝)に行われた「フィルム文化を存続させる会」上映会&シンポジウムVOL.1は盛況のうちに終了致しました。
8ミリフィルムという小さなフォーマットに秘められた表現の多様性と可能性を再確認した上映プログラムと、シンポジウムでは、8ミリフィルム文化の厚み、デジタルでは担えない8ミリによる「映画」体験の重要性、今後の継続活動などについて熱いトークが繰り広げられました。シンポジウムの内容は後日UP致します。

次回の上映会&シンポジウムVOL.2は、11/24(金)アテネ・フランセ文化センターで開催されます。
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by film-expression | 2006-09-20 01:42 | ニュース

富士写真フイルム株式会社からの回答 2

追加の回答を9月8日に受け取りました。内容は以下のPDFファイルをご参照ください。

富士写真フイルム株式会社からの回答 9/8 (PDF)
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by film-expression | 2006-09-14 01:02 | 富士フイルム(株)

富士写真フイルム株式会社からの回答

7月18日付で要望書を郵送したのち、その回答を8月31日に受け取りました。内容は以下のPDFファイルをご参照ください。

富士写真フイルム株式会社への要望書 7/18 (PDF)
富士写真フイルム株式会社からの回答 8/31 (PDF)
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by film-expression | 2006-09-02 01:36 | 富士フイルム(株)

PDFダウンロード

左側サイドバーのリンクに、9月18日の上映会&シンポジウムのチラシのPDFを追加しました。
配布にご協力いただけるかたはどうぞご自由にダウンロードしてください。

9/18チラシ表(PDF)
9/18チラシ裏(PDF)

「発足にあたって」「賛同人一覧」のPDFは、家庭用のプリンタでも出力しやすいように、用紙サイズを小さくしました。

発足にあたって(PDF)
当会の案内用リーフレットです。A4で両面印刷して2つ折にします。


チラシ(PDF)
A4で印刷して4つ切りにします。
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by film-expression | 2006-09-01 02:27 | ニュース


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